文芸部


平成28年度 活動成績

●第十九回 神奈川大学全国高校生俳句大賞
*団体奨励賞受賞
 2年生全員と文芸部
*三句上位入選句
 万緑や道の世界に向ふ恋        稲山朝香
 さよならを言へぬ線香花火の夜
 横柄な君の瞳に月見草

 母の日に文忍ばせし化粧台       中根江梨
 鮎釣りの父少年の顔したる
 夏空に向かひ笛吹く少女かな

 祖母の肩抱きつく午後の日向ぼこ    中根江梨
 祖父のため饂飩並べし大晦日
 豆撒きの今年の鬼は十七歳

 少女たちラムネと汗を握りしめ     藤原汐里
 噴水や少女の靴を濡らす午後
 バス停にメロン持ちたる小さな子

*一句入選
 風呂上りタオルの隅の天道虫      藤原汐里

 父と母双子のごときさくらんぼ     角谷天海

*以上の俳句は、「十七音の青春」(角川書店)に掲載出版されています。
    


●第二十七回 伊藤園おーいお茶俳句大賞
*優秀学校賞受賞
 該当者…3年生活文化科・2年生全員・文芸部
*佳作特別賞
 晴れた空顔を上げなよ寒鴉    三竹壱実
*佳作賞
 マフラーがパチッと音立てほどかれる  祢%c花音
 除夜の鐘数えて悩む方程式   石川詩織


●平成28年度 ねんりんピック俳句交流大会
高校生部門 入賞(3名)
 寒鴉おしくらまんじゅうしませんか        稲山朝香
 水滴のついたトマトにかぶりつく         佐藤由希奈
 息絶えぬ生とは何ぞ油虫             鈴木もも


●平成二十八年 第七十回芭蕉翁献詠俳句
児童・生徒の部 特選
 陽炎のゆらめく白線踏みにけり  塚下二千菜
入選
 はばたきし真夏の鳩の自由なり    市川紗帆
 雨上がりテストの後の虹一つ     加藤美月
 雨上がりぽつり佇む鼓草       榊原七己
 熊本の瓦礫染たる春茜        香村あまね
 縁側で母と眺める朧月        角谷天海
 空に飛ぶ紙飛行機と燕の子      祢%c花音
 雨蛙翻る裾追ひかけぬ        岩田芽衣
 鯉幟澄んだ大河を横断す       西野奈美
 青林檎思ひはせたり恋の味      杉浦綾音
 葉桜の虫に喰はれて落ちにけり    水上ひなの
 ゴロゴロと猫の喉なる春うらら    中川かざね
 広島忌祖母の語りに涙せり      田中七緒
 ひっそりと時代を語る原爆忌     中根江梨
 花冷えや自販機の赤目に留まる    山ア 楓
 雨音や色付く山の濃紫陽花      三竹壱実
 荒畑やひと声落とす寒鴉       神谷萌歌
 寒雀身を寄せ合ひし通学路      下田阿子


●第十四回 全国高校生付け句コンクール
入選
 ミサンガが切れたとたんに恋叶う    杉浦綾音
 窓の外捨てた恋文君キャッチ      志賀百香


●俳人協会主催 第五十五回全国俳句大会
「ジュニアの部」優秀賞
 世を憂ふごとく浮かびし海月かな         稲山朝香
佳作
 除夜の鐘利くたび姿勢正す猫           橋本真梨子
 駐車場浮き輪持つ手の落ち着かず         小川明梨


平成27年度 活動成績

●文芸誌「ユニコーン」が 「映絵」第十三号「文芸誌」部門(愛知県高文連)で第二位 
ユニコーンユニコーンは、私たち安城高校の文芸誌です。創刊は、一九八六年(昭和六十一年)で、 今年で三十年を迎えます。年六回の発行で、文化祭の時には、創刊号から全てのユニコーンを展示し、 卒業生の先輩たちにもみてもらっています。 日頃は、小説・詩・短歌・俳句・イラストと自分の好きな分野で挑戦していますが、 今年の文化祭号(一五七号)は、「安城高校俳句歳時記」と題し、安城高校独自の歳時記を作り上げました。 全国大会で入選した俳句を掲載しています。また、今年は、戦後七十年ということもあり、 「平和を考える」と題し、部員五十四名で平和の俳句を作り続け、 中日新聞「平和の俳句」の一面に三名の生徒が掲載されています。(二年 神谷萌歌)  


●第三十回国民文化祭二0一五俳句大会
 俳人協会賞
 ピストルのスタートダッシュ雲の峰   宮田崚兵
 特選
 戦争を溶かすサイダーのど痛し     杉浦成美
 入選
 団栗が心の闇に落ちにけり       壁谷瑠海


●第十八回神奈川大学全国高校生俳句大賞
 三句入選
 父と母歩幅そろへて初詣       太田有紀
 紅を引く手に力込め初鏡
 前髪の分け目変へたる初写真

 賀状書く嬉しきことをさりげなく    岡野茉紀
 冴ゆる夜音無き音に聞き入りぬ
 悴みて網み目飛ばして迷ふ針

 防人の叫ぶがごとく青嵐        齋藤彩乃
 助けてと背を叩く子や原爆忌
 沈黙に我慢できぬかちちろ虫

 夏痩せと母の背中にぽつり言ふ    杉浦成美
 髪洗ふ親子の背中似てきたり
 燕の子父の背を見て飛び立ちぬ

 一句入選
 からし色のパンプスおろす秋日和   太田有紀


●第二十六回伊藤園おーいお茶俳句大賞
 佳作特別賞
 恋しくて完熟トマト齧りけり       岡野茉紀
 課題解く方程式と天道虫        高松裕実
 佳作賞
 飛び立たむ毛糸の小鳥春うらら   長尾真有
 愛犬と名月睨むテスト前        伊東瀬里奈
 日向ぼこ父母の背中の似てきたり  太田有紀
 赤蜻蛉追っては逃げる英単語    図師千尋


●平成二十七年第六十九回芭蕉翁献詠俳句
 児童・生徒の部入選
 薫風や頬をかすめて髪揺らす     梶川美乃里
 車窓から見える新緑深かりき     中川かざね
 芋虫や羽ばたく日まで見守りぬ    田中七緒
 今年こそ疑ひもせず日記買ふ     稲山朝香
 蛍狩祖父に連れられ行く夜道     山ア 楓
 扇風機意味なきほどに回りけり    小川明梨
 黒髪に映えるあの子の夏帽子    伊東瀬里奈
 青畳カランと響く氷水          大橋花帆
 夕暮に思索にふける冬深し      壁谷瑠海
 土練りて職人気分萩の夏       岡野茉紀
 宮島のしゃもじにつきし豆ご飯    齋藤彩乃
 飛び込んだプールみなぎるエネルギー  石尾隼人


●第十六回虚子・こもろ全国俳句大会
 高校生の部佳作
 潮風に抱かれて息のできぬ夏    齋藤彩乃


●第十三回全国高校生付け句コンクール
 秀逸
 母さんの甘い香りのチェリーパイ     塚下二千菜
 入選
 今日こそは竹刀を握る君に勝つ     館田那奈美
 キャンパスを抱えて向かう美術室    山崎 楓
 風をきり闇を追いこす夏の夜       中崎翔太
 級友と青春うめる一ページ        小島千佳




平成26年度 全国大会 成績結果

●平成26年ねんりんピック俳句栃木2014ジュニア部門
 優秀賞(高校生の部)
 黒髪をすり抜けて行く夏の蝶           長尾真有
 忘れない原爆ドームと濃紫陽花          磯村友花
 芽吹くとき新しい人好きになる          藤永留衣
 初蝉や私を揺らす授業中             壁谷瑠海
 氷柱とりため息をつく氷柱かな          宮田桃佳
 春風や鍵盤軽き指の先              新実 梓
 鬼やんま飛行姿が父に似る            大岩咲良

 入選
 ぷかぷかと浮かぶ竹島鰯雲            大橋花帆
 窓枠に収まりたるか鰯雲             中山瑠佳
 のびのびと我が心にもかかる虹          生田千裕
 制服の淡い色にも麦の秋             齋藤彩乃
 ため息をつけば聞こゆる春の蝶          伊東瀬里奈
 星光り雪だるままで震えてる           黒柳李紗
 鰯雲がりがりかじる柿の種            近藤沙樹
 母の背に言葉の代わりカーネーション      太田有紀
 濃紫陽花炭酸ジュース飲みほしぬ        深谷優花 


●第17回神奈川大学全国高校生俳句大賞
 三句入選句
 立葵蕾ふくらみ何を乞ふ            鬼塚真由美
 自転車がキーッと止まる夏の恋
 泉湧き君への思ひこぼれけり
 一句入選句
 宿題の手がつかぬまま海開き          横山優希
 虫の音をかき消す父の大鼾           太田有紀
 銀杏散る道を楽天的に行く           岡野茉紀
 夏シャツの縒れた父の背叩きけり        齋藤彩乃
 父逝きて早く食べてと揺るる柿         図師千尋
 皹がプチッと切れる十七歳           藤永留衣
 打ち上がる花火のなかに君はゐる       山口真実
 太陽を隠してつくる避暑地かな         稲山朝香


●第15回虚子・ころも全国俳句大会
 優秀賞
 ヒロシマの時を刻みし蝸牛           中山瑠佳
 蝉の声私の朝を消してゆく           杉浦ひなの


●第12回全国高校生付け句コンクール
 愛知県知事賞
 相棒は同じ背丈のトロンボーン    松裕実
 優秀賞
 夕焼けに追いかけっこの影二つ    齋藤彩乃
 どうしても嵐をゆくか蝸牛        太田崚登
 入選
 お気に入り赤い鞄を肩にかけ     山崎楓


●おーいお茶
 特別佳作賞
 深爪を噛みたくなるよな蝉の声      岩間みすず(OB)
 夢描く私一人の雲の峰          杉浦愛華(有志)
 英単語金木犀の風に乗る         松裕実
 佳作
 ぷつぷつとラムネの泡と宿題と      石川綾美(有志)
 制服のタイ結い直し年新た        太田有紀
 ゆっくりと時間流れる海月かな      藤井智晴(有志)
 子供の日有効期限ありますか       渡辺三奈(有志)


●安城市二十六回市民文芸まつり
 入選
 教室に夕焼けの影伸びてゆく     磯村友花
 遠花火父の優しさ今気づく      金子未来
 卒業式君に贈りし海の歌       新実 梓


平成25年度俳句入選句
●第26回ねんりんピックよさこい高知2013
     俳句交流大会  ジュニア部門(高校生)  平成25年10月26日

 入選
 白球と記憶がにじむ夏帽子      岩間みすず
 問題集アルファベットの並ぶ夏    杉浦ひなの

 他に有志で優秀賞を受賞したので紹介します。
 優秀賞(金メダル)
 夏みかん自転車似合う萩の町      山田加奈子
 ひっそりと青葉隠れの城下町      永瀬 真有
 夕東風ゆうごちのカーテン揺らす美術室     平田 紗季


優秀賞の賞状と金メダル

●第28回国民文化祭・やまなし2013文芸祭俳句大会 平成25年11月3日
 山梨県教育委員会教育長賞
 折鶴とヒロシマ語る夏の空       山田加奈子

 入選
 まとを射る一直線の夏の風        牧 桃香

●とよた連句まつり2013入選作品  平成25年11月
 前句「知り合ってからたった10分」
 愛知県教育委員会賞受賞
 日曜日ふわりと白いワンピース      川井満智子

 入選
 君の目がうつす未来をみたくって     小島由郁(有志)

●第25回安城市市民文芸まつり 俳句一般 入選者  平成25年11月24日
 梅雨過ぎて同じリズムの下駄の音     金子未来
 奏でたるホルン響くや星祭り        新実 梓
 夏木立緑の中に君と影           光吉慶紘
 紫陽花の悲鳴を傘で隠しけり       岩間みすず

●神奈川大学第16回全国高校生俳句大賞 平成25年12月
 三句入選
                        岩間みすず
 唇を近づけてみる山躑躅つつじ
 初恋の汗ばむ心あり地獄
 ぼろぐつに麦秋の道迷いけり

                        太田有紀
 炭酸がパチッとはじけ夏きた
 夏の空届きそうだと手を伸ばす
 髪洗い海の香りが残りけり

                        内藤望美(有志)
 手洗いとうがいと気合い冬がまえ
 かえる飛ぶ後追いかける小犬かな
 希望します教室の席ストーブ側

 一句入選
 ランドセル秋を探して帰る道        磯村友花
 句を詠みて犬に語るや秋の暮      川井満智子
 黒髪の靡きて揺るる今朝の秋      杉浦ひなの
 目覚め良し初夢を見ぬまま明けぬ    横山優希
 顔しかめマフラーの子の走り行く     大見亜佑子(有志)
 帰り道川の向こうにオリオン座      神谷桃花 (有志)
 滝音に導かれつつ森に入る        佐藤由希子(有志)
 大花火夜空の星をのみこみぬ      杉山亜侑美(有志)





第37回全国高等学校総合文化祭出場   平成25年8月2日(金)〜4日(日)

 文芸部2年杉浦ひなのさんが、この度、平成25年8月2日〜4日にかけて、 長崎で行われた第37回全国高等学校総合文化祭文芸部門(俳句)に出場してきました。
 全体会では、長崎の歴史や文学を学び、分科会では、俳句でビンゴゲームをしたり、俳句を創作して発表したり、講師の野中亮介先生から俳句の講義を受けたりと有意義な大会でした。

第37回全国高等学校総合文化祭(長崎大会)入口

交流会(俳句を短冊に書く) 俳句でビンゴゲーム

発表句一覧



平成24年度活動報告

文芸誌 「ユニコーン」紹介
ユニコーンは、私たち安城高校の文芸誌です。
創刊は、1986年(昭和61年)で、今年で28年目を迎えます。
年6回の発行で、文化祭の時には、創刊号から全てのユニコーンを展示し、卒業生の先輩たちにもみてもらっています。 今年の文化祭号は、145号にあたり、テーマは「秋祭り(文化祭)・神話・食欲の秋」で書きました。この他に、個人誌も発行しています。小説・詩・イラストと自分の好きな分野で挑戦しています。最近では、イラストを描く人が多いのですが、文化祭号では、俳句を投稿する人も増えました。高文連の全国大会(長崎大会)の俳句部門に出場した、杉浦ひなのさんの影響も大きいかと思います。
(2年 中山瑠佳)



平成24年度大会入選句
●第15回神奈川大学全国高校生俳句大賞入選句
         (有志も含めると17名が入選)

 大量のプリント残る残暑かな   岩間みすず
 水田の鏡に映る赤い頬
 トマト熟れ喜怒哀楽の母と我
 蒲公英の生命線が地に宿る
 化学室花火の火薬飛び散りぬ   熊丸潤奈
 白シャツに眩しく映る小麦肌    澤井那冬美
 森閑として大小の甲虫       杉浦ひなの
 ホルン吹くパート練習青嵐     新実 梓

●愛知県高等学校文化連盟
 文芸専門部作品コンクール 俳句部門 第一席

 友達と別れたんぽぽ道ひとり   杉浦ひなの
 メル友も十人十色かき氷
 ほうたるを道連れにして足助村

●第24回市民文芸まつり俳句・短歌(安城市)
 散ったあと胸に咲いてる花椿   中山瑠佳

●第10回全国高校生付け句コンクール(豊田市)
 強風が僕の声まで吹き飛ばす   林 奈央
 運動場伸びゆく影と歩く音     川井満智子




平成25年8月 第37回全国高等学校総合文化祭 長崎大会出場
2年 杉浦ひなの 出品作品紹介
友達と別れたんぽぽ道ひとり
  中学校の卒業式の帰り道でのこと。
  懸命に咲いているたんぽぽを見て、私も新しい道
  に向かって頑張ろうと思った時の句です。

メル友も十人十色じゅうにんといろかき氷
  夏祭りの時。服装も価値観も違う友達に、人間の面白さを
  感じた反面、メル友との関係は、 かき氷のようにはかないもの
  なのかなと思って 詠んだ句です。

ほうたるを道連れにして足助村 
  幼い頃、足助村に行った時の句。
  沢山の自然や生き物がいて、普段の生活にない自然の多さに
  ひかれたことを今でも覚えています。